例題12
金融会社が危ない
やはり、手形に関する情報というのは、手形割引業者をはじめ、金融業者が一番早く正確のようです。
もちろん銀行以外のということですが。
件のC社担当者の指示に従い、交渉を始めました。
その一番手が、私が手形を割り引きしていたC社以外の金融業者でした。
結果から言うと、無理をして全額買戻しました。
何故なら、非常に危険を感じたのです。
この危険とは、怖いとか、無理を言ってくるとかではなく、この金融業者自体が危ないのではないかと思ったからです。
金融業者の言葉を羅列すると、
「何でもいいから、手形を借りてきて差し替えてくれ」
「当てが無ければ、こちらで紹介してもいい」
「こちら(金融業者)も買戻しをしなければいけないので、何とかしてもらいたい」
「手形金額を貸すところを紹介する」
「うちも、金が無いんだ」 等々
・・・・・・・・なんか、リアルすぎて怖い・・・・・・・
この金融業者の事務所にはじめて行ったときは、従業員もかなりいて活況な感じがしたのですが、この時は、
従業員も辞めたらしく閑散としていました。
なんだか、金融業に対するイメージが変わりました。
つまり、あたりまえかもしれないけど、金融業者もいろいろなんだな~~~~。
・民事再生法を申請し、破産に移行するSFCG(旧商工ファンド)
・支店を閉鎖し、関西にもどったロプロ(旧日栄)
・どっかへ行っちゃたシティーズ
その他多くの、最近まで電話の勧誘や毎日送られてきていたDMの金融業者達。
私たちは、金融業者というと、街金・闇金・といち屋など区別はつかないし、みんなまともじゃなくて、
しこたま儲けてと思っていましたが、こんなにも急激にいなくなったのは何故なんでしょう。
私、何か勘違いしてました???
C社の担当者の話
「今までだって、いろんなことが金融業界にはあったけど、それなりに、生き残っていた貸金業者はいた。
だけど、今回は今までとはまるで違う。消費者金融は、お金さえあればなんとか形がつけられる。
つまり商売としてやっていける。単純に貸し借りだけだし、ノウハウといっても、たいしたものがあるわけじゃあない。
事業者金融というのは、何度も何度も大手筋が手を出しては、撤退している業界で、それはリスクが多すぎて、管理
できないから。つまり、商売にならないから。
事業者金融を利息制限法の利率でやるには、本当のノウハウがないと無理だと思います。
うちは、腹をくくってこれからもやるけど、多くの事業者金融業者は、やめたがっているところが多いのが実情です。
では、銀行は何故成り立っているのか?
簡単です、調達コストが安くて、融資のためのコストをほとんどかけないから。
だから時々、ドカンと問題になる融資が出るけど、低利の調達額の多さと、売り上げの維持で何とかなっちゃう。
もちろん、融資以外の銀行業務上での売り上げもありますし。
それでも、公的資金という年金をもらって生き残ったのは事実ですが・・・
金融業者が大手も含めてつぶれていくところが多いのは、もともと年率15%を想定して貸付をしていなかったから、
つまり、金融業はお金が動かないと商売できない。そのお金はどこかで調達してくるんだけど、年率5%以下で無ければ
逆ザヤになってしまう。もちろん焦げ付きがゼロなら何とかなるかもしれないが、扱いが増えれば増えるほどそうは行かない。
そして潰れていった業者のほとんどは、銀行みたいな貸し方をしていた。つまり、コストをかけた調査をしなかった、
あるいはそういうノウハウが無かった業者です。
扱いが増えなければ、売り上げは上がらない。
バランスが取れないんですよ。
調達額、調達コスト、融資を実行するためのコスト、そして事務所運営のランニングコスト、焦げ付き発生率。
事業者金融はこれからも減り続けるでしょう。
その過程で、無茶をする業者も出てくるかもしれない。みんな必死ですからね。
皆さんと一緒ですよ。
危ない金融業者とは付き合わないのが一番ですが、何処が危ないかは業界の人間でもよくわからない。
金融業者の倒産に連鎖して潰れる企業もあるんですよ、冗談みたいだけど。でも、銀行が潰れた時だって、連鎖倒産はありましたからね」
能弁に話してくれた金融業者でした。
何故だかわからないけど、大変な時代が来ているかもしれない。
簡単にお金を借りるべきではないと思いました。
だって、借りた先が潰れたら、どうなっちゃうのかわからない!!